管轄する山林に産廃の不法投棄。内容物から解体業者の可能性…犯人を特定したい|探偵利用事例

家をショベルカーで解体している写真。

 

ある日、管理している山林に大量の廃材や建築ゴミが放置されているのを見つけたとしたら、あなたはどうしますか。中にはコンクリ片、木材、壁材、配線、生活ゴミまで混ざっており、明らかに一般家庭のものとは違う…。内容物から考えると解体業者の関与が濃厚なのに、証拠がなく何もできない。このまま放置すれば投棄場所として認識され、同様の投棄が繰り返される恐れがあります。さらに最近では外国籍業者による不法投棄が増加しており、対応が遅れれば状況は深刻化し、撤去費用はすべて所有者負担。逃げられ、証拠がなく、責任を問えない…。そんな最悪の状況になる前に、今回の記事では自分でできる対策と探偵調査の有効性について解説します。もし同じ状況で悩んでいるなら参考にしてください。

 

この記事は以下の方に向けた内容です

  • 所有地に不法投棄され困っている方
  • 犯人がわからず手が打てず不安な方
  • 産廃トラブルに巻き込まれた地主・管理者

 

 

チェックリスト
  • 相手に法的責任を問える状況か確認
  • 請求・通報に必要な証拠が揃っているか
  • 投棄の継続を防ぐための対策ができているか
  • 証拠収集の方法が適切かどうか
  • 専門家に相談を済ませているか

管轄する山林に産廃を不法投棄された…|自治体職員からの調査相談

 

巡回中に見つかった大量の廃棄物。これは明らかに一般ゴミではない

私は自治体で地域管理業務を担当しています。ある日、定期巡回中に、管轄する山林内で見慣れない廃材の山を見つけました。最初は「不法投棄か…」程度に考えていましたが、近づいて確認した瞬間、想像以上の深刻さに背筋が冷えました。そこにあったのは生活ゴミではなく、壁材、断熱材、ボード片、鉄パイプ、配線束、建材ラベル、そして大型フレコン袋…。完全に建物解体現場で出る廃材そのものです。量も一般車両で運べる範囲ではなく、トラックで複数回運び込まないと成立しない規模でした。しかし、その場には業者名の表記もなく、決定的な証拠がありません。警察に連絡しても「犯人が特定できる証拠が必要です」と言われ、行政対応にも限界があります。結局、このままでは撤去費用は自治体負担、税金で処理するしかないという理不尽な状況です。しかし、決定的な証拠がないままでは捜査が進まない。監視カメラも捨てられた後に気づいたため後手。巡回体制も人員的に限界があり、常時見張ることなど現実的ではありません。行政として動きたいのに動けない。犯人がわからない。不法投棄は止まらない。現場を前に、深い無力感と危機感が押し寄せています。

 

山に不法投棄された瓦礫の写真。

産廃不法投棄が急増する背景と問題点

なぜ不法投棄が増えているのか

近年、山林への産業廃棄物の不法投棄が急増しています。特に建材廃棄物や解体現場で出る廃材の投棄が増えており、その背景にはいくつかの要因が考えられます。まず、建築・解体費用の高騰と処理費の厳格化により、正規処理にコストがかかるようになったことが挙げられます。廃棄物処理法の規制強化によりルールは重くなりましたが、一方で違法業者や無許可解体を行う外国籍作業者が増え、コスト削減目的で山林に投棄する動きが後を絶ちません。また、郊外や山間部では監視体制が限られ、投棄しても発覚しづらいという環境が悪用されている現状もあります。さらに、自治体の人員不足、監視設備の不足、夜間投棄の増加など、複数の要因が重なり、不法投棄が「摘発リスクの低い犯罪」として扱われてしまっている傾向があります。この状況が放置されると、被害は繰り返され、行政側が負担を背負う悪循環が続く恐れがあります。

 

 

 

外国籍の解体業者による不法投棄に関するニュース記事(2025年11月時点)

 

 

 

問題を放置するリスク

不法投棄された廃棄物をそのままにしておくと、状況はさらに悪化します。現場を管理していても、証拠や犯人情報がないまま時間だけが過ぎれば、対応の選択肢がどんどん狭くなっていきます。その結果、行政・土地所有者双方に深刻な負担と影響が及ぶ可能性があります。考えられるリスクを整理してみましょう。

 

 

投棄場所として認識され連鎖的に増える

一度産廃が捨てられると、そこが「監視が甘い場所」と認識され、投棄が次々と繰り返される傾向があります。最初は数袋だったものが、気づけばトラック何台分、撤去費用も桁違いになります。

撤去費用が膨らみ税金負担へ繋がる

産業廃棄物は処理費用が高額で、2〜3万円では済まないことが多いです。量や種類次第では数十万円〜数百万円規模に膨らみ、その多くが自治体負担となり、住民税や地域予算に影響します。

環境汚染への発展

建材ゴミには断熱材、可塑剤、防腐剤、金属片、アスベスト含有材が混在している場合もあります。放置すれば土壌・水源汚染の危険があり、環境被害として取り返しのつかない状況になる可能性があります。

刑事処分や行政対応が困難になる

時間が経つほど証拠が散逸し、車両情報や関係者を辿ることが困難になります。捜査協力依頼や行政処分を進めたくても、根拠となる記録や証拠が不足し動けなくなる恐れがあります。

地域安全性の低下と治安悪化

不法投棄が行われる地域は、違法行為が見逃される場所として扱われ、無許可伐採や盗難など、別の犯罪を呼び込む引き金になることがあります。

 

このように、何もしないままでいるほど状況は深刻化し、後から対応しようとしても追いつかず手遅れになる危険があります。早期対応こそが、被害拡大を抑える唯一の現実的な手段です。

 

 

産廃不法投棄に対して自分でできる対策

 

山林や管理地に産廃を不法投棄された場合、何もしないまま放置すると被害が拡大し取り返しのつかない状況になる恐れがあります。行政として動ける範囲には限界がありますが、できることを整理し、冷静に対応していくことが重要です。

 

現場管理者としてできる対策

  • 現場を記録する:写真・動画・位置情報・投棄された物の特徴を記録し、日付を残します。再発防止や証拠整理のために必須です。
  • 内容物から情報を拾う:建材ラベル、書類片、荷札、業者名の痕跡など、些細な情報でも後に重要な手掛かりになる場合があります。
  • 周辺の動向を調べる:近隣住民、森林組合、他自治体の担当者などから同様の案件や噂、車両情報を収集することで、投棄パターンや業者名に繋がる場合があります。
  • 再発防止措置を検討する:看板設置、チェーンゲート、簡易バリケード、巡回頻度の見直しなど、投棄されにくい環境づくりも欠かせません。

 

 

 

自己解決のリスク

自治体担当者としてできる範囲で調査することは有効ですが、独自判断で問題を進めすぎると、かえって状況が悪化する危険があります。証拠が不十分なまま対応してしまうことで、責任追及が困難になったり、犯人側に警戒心を与えてしまい調査のチャンスを失うこともあります。焦って動くほど不利になる場合があるため、注意が必要です。

 

  • 犯人を警戒させてしまう:独自に現地見張りをしたり、看板文言に強い言い回しを使うと、相手が動きを隠し、証拠が掴めなくなる可能性があります。
  • 証拠採取が不十分になる:早まって廃材撤去を進めてしまうと、後から追跡できる情報が消えてしまい、刑事・行政処分が難しくなります。
  • 再発リスクを放置する:単に片付けるだけで終えると「処理してくれる土地」と認識され、短期間で被害が倍増するケースがあります。
  • 地域協力が得られない:担当者だけで抱え込むと情報共有が遅れ、他のエリアの被害や同一犯行との関連付けができなくなります。

 

ひとつの判断ミスで犯人を逃し、再発を許し、費用負担だけが増えるという最悪の事態も現実として起こり得ます。動ける範囲で冷静に記録と対策を行いながら、慎重に次のステップへ進むことが重要です。

 

 

不法投棄の犯人を突き止めるには探偵調査が有効

産業廃棄物が投棄された状況で、自治体や管理者が独自に調べようとしても限界があります。対象が業者、さらに無許可解体や外国籍組織型投棄の可能性がある場合、相手は痕跡を残さず動き、証拠を掴む前に撤退する傾向があります。焦って撤去や警告だけ進めると、証拠がなくなり追跡できなくなる危険があります。そんな事態を避けるためには、まず事実を客観的に把握することが重要です。 探偵調査では車両動線、関係者、行動パターンなどを把握し、可視化されていない情報を整理することができます。それにより行政措置、警察相談、さらには再発防止策の根拠になる材料を確保できます。

 

 

 

探偵調査は何が有効なのか

車両特定調査

不法投棄は多くの場合、特定車両が繰り返し使用されています。周辺ルートの行動観察、時間帯の分析、搬入経路の照合を行うことで、車種、特徴、ナンバー、搬入パターンを割り出せます。車両特定は犯人追及の大きな手掛かりになります。

投棄パターンの分析

日時、種類、搬入量、投棄方法を記録すると、単独犯か複数の作業員か、素人か業者かが見えてきます。同じグループが複数の自治体で動いている可能性があるため、行動傾向の把握は重要です。

関係拠点の調査

現場から徒歩圏や車両移動圏にある廃材保管場所、解体現場、簡易拠点、倉庫、集積場などを調査し、流れをつかむことで投棄ルートを明確にできます。

裏付けとなる証跡の収集

投棄に使われた袋、梱包資材、荷札、メーカー印字、建材ロット番号から、どの現場・どの業者・どの元請けと繋がるのかが見えてくる場合があります。こうした情報は行政措置・警察手続きの根拠になります。

警戒対象者の動向把握

同一地域で類似の投棄が続いている場合、特定の業者や人物が関与しているパターンがあります。目撃情報だけでは信憑性が弱くても、調査により事実として整理できます。

 

自治体が独自でこれらを行うことは手間だけでなく、相手に悟られやすく調査が途絶えてしまうリスクがあります。一方、探偵調査は相手に気付かれず静かに情報を蓄積することが可能です。 収集した情報は、警察や行政処分の資料として活用できるほか、再発防止策や住民説明にも役立ちます。不法投棄は待っても解決しません。動くタイミングが遅れれば遅れるほど、被害だけが積み重なる恐れがあります。

 

 

環境系専門調査として行われる調査内容と費用について

今回のように「管轄する山林に解体廃材が不法投棄され、犯人が不明」というケースでは、複数の視点から情報を集め、投棄の実態・犯行パターン・関係者の特定につながる材料を整理していく必要があります。ただ現場を確認するだけでは手掛かりが途切れてしまうことが多く、再発防止の観点からも広い視野で調査を進めていくことが重要です。エコガード探偵では環境犯罪や不法投棄に特化した調査ノウハウとネットワークを活かし、自治体・企業・民間問わず「事実を可視化できる情報収集」を軸に調査を行っています。調査では状況に応じて尾行調査や風評調査などのサブ調査を組み合わせ、単発の犯行なのか継続的な投棄なのか、業者性や外国籍作業者の関与があるのか、過去の違反履歴や周辺事案と関連性があるのかなど、多角的な分析を行います。得られた情報は、行政対応・警察相談・警告作成・再発防止体制づくりのための資料として使用でき、問題解決の方向性を判断するための大切な基礎データとなります。

 

 

今回の事例に関連する主な調査内容

エコガード探偵調査

現場状況の分析、廃材の種類・ラベル・建材番号の特定、ドローン撮影、監視ポイント設計、継続投棄兆候の有無、犯行ルートの推測、周辺環境・アクセス道路の調査などを行います。必要に応じ、監視カメラ設置や動体検知での証拠確保も設計し、行政・警察対応に活かせる形で資料化します。

不法投棄が複数回行われている場合や、特定の車両や人物が関与している可能性がある場合に実施します。対象の車両がどこから廃材を運んでいるのか、どこに拠点があるのか、誰が関与しているのかなど、行動の流れを可視化し、犯行背景を突き止めるための調査です。

地域内の建設業者、解体業者、無許可作業者、外国籍作業グループなどの情報を照合し、過去にトラブルや被害報告がある人物・事業者との関連性を探ります。表に出ない情報が集まりやすい調査であり、類似案件やつながる事例がある場合、犯人特定への糸口となるケースがあります。

 

 

今回の事例における調査費用例

  • 調査期間:5日〜14日(状況・投棄頻度により変動)
  • 費用総額目安:40万〜95万円(税別・実費別)

 

費用には、現場調査・ドローン撮影・監視運用設計・関係者調査・尾行調査・風評照合・調査報告書作成・必要に応じた防犯アドバイスなどが含まれます。地域環境、投棄規模、継続性、複数業者の関与が疑われる場合などに応じて変動します。このような環境犯罪は放置するほど被害が拡大する傾向があり、初動の有無で対応方針が大きく変わります。証拠が残っている段階で動くことが、今後の判断材料として重要です。

 

 

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不法投棄の真相を把握し、被害拡大を止めるために

まずは専門家へご相談ください

今回のように、犯人の特定ができず、行政として動きたいのに裏付けとなる情報が得られていない状況では、時間が経つほど被害が拡大する恐れがあります。不法投棄は、一度捨てられた場所が「安全に捨てられる場所」と認識されることで再発し、最終的には継続的な被害地点となるケースが少なくありません。焦りや憤りを感じても、証拠がなければ相手を追及することは難しく、撤去費や対応コストは自治体や地域側の負担として積み上がってしまいます。だからこそ、まず必要なのは現状を正確に知ることです。探偵調査を行うことで、不法投棄の実態を整理し、犯行パターンや関係者の候補を明確化することができます。これはすぐに犯人を断定するものではありませんが、警察・行政・専門機関と連携するための判断材料が得られるという点で、非常に重要な役割を持ちます。調査によって状況が可視化されると、次に取るべき対応、行政方針、警察相談、再発防止策などが整理され、負担や迷いが軽減されていきます。必要であれば、環境コンサルタントや弁護士との連携も視野に入れながら、段階的に対応を進められます。不法投棄は「見過ごせば終わり」ではなく、何もせずに待てば待つほど状況が深刻化する問題です。そうなる前に、今取れる選択肢を一つずつ確認し、確かな根拠に基づいた対応へ繋げることが大切です。まずは一度ご相談ください。相談は無料です。

 

 

 

 

 

 

 

※本サイトで取り上げているご相談事例は、探偵業法第十条に則り、関係者のプライバシー保護を徹底するために、実際の内容を一部編集・加工しています。ECOガード探偵は、不法投棄・環境破壊・汚染行為などの調査を通じて、環境問題の是正と証拠収集を行う専門サービスです。自治体・企業・個人を問わず、問題の早期解決に向けた調査と対応をサポートします。

 

メディア掲載情報

メディア掲載情報

週刊文春に掲載 2025年6月5日号

探偵法人調査士会が運営する「シニアケア探偵」が週刊文春に掲載されました。一人暮らしの高齢者が増加している背景より、高齢者の見守りツールやサービスは注目されています。シニアケア探偵も探偵調査だからこそ行える見守り調査サービスを紹介していただいています。昨今、日本の高齢者問題はますます深刻さを増しています。少子高齢化の進行により、多くのご家庭が介護や見守りの悩み、相続の不安、悪質な詐欺や被害などの金銭トラブルに直面しています。「シニアケア探偵」の高齢者問題サポートは、こうした問題に立ち向かい、高齢者の皆様とご家族をサポートするために設立されました。

 

 

この記事の作成者

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エコガード探偵調査担当:北野

この記事は、環境保護や環境問題に関わるみなさまの、解決への一歩を踏み出せるきっかけになればと作成しました。日々の生活の中で困っていることや、不安に感じていることがあれば、当相談室へお気軽にご相談ください。どんな小さなことでも、お力になれれば幸いです。

この記事の監修者

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XP法律事務所:今井弁護士

この記事の内容は、法的な観点からも十分に考慮し、適切なアドバイスを提供できるよう監修しております。環境問題は今後日本だけではなく世界的にも解決に取り組んでいかなければいけない問題でもあります。私たち弁護士も法的視点からできることに取り組んでいきたいと感じています。そしてみなさまが安心して生活できるよう、法の専門家としてサポートいたします。

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心理カウンセラー:大久保

環境問題や近隣とのトラブルは、生活する上でも心身に大きな負担をもたらします。この記事を通じて、少しでも皆様の心の負担を軽くし、前向きな気持ちで生活を送っていただけるように、内容を監修しました。あなたの気持ちを理解し、寄り添うことを大切にしています。困ったことがあれば、どうか一人で悩まず、私たちにご相談ください。心のケアも、私たちの大切な役割です。

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